東京アスリート認定選手・インタビュー(43)川畑和愛選手(千代田区・調布市) フィギュアスケート(2019/2/26)

川畑和愛選手の写真
【プロフィール】
  • かわばた・ともえ 2002年1月12日生まれ。N高等学校東京所属
  • 2017年 全日本ジュニア選手権 6位
  • 2018年 バヴァリアンオープン ジュニア 優勝
  • 2018年 全日本ジュニア選手権 3位
  • 2018年 全日本選手権10位
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男女を問わず人気を集めているフィギュアスケート。世界レベルの日本選手たちが数多く活躍する中、次々と若い世代が頭角を現し、さらに選手層を厚くしています。今回、その若い世代の中でも注目され、2019年世界ジュニア選手権の日本代表に選ばれた川畑和愛選手にインタビューしました。


レベルアップして戦っていくためにも
世界ジュニア選手権で自己ベストの更新を。

〜「東京アスリート認定選手」に認定されて、周囲の反応などはいかがでしたか。〜

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認定の知らせを聞いた時はすごく嬉しかったですし、おじいちゃん、おばあちゃんがとても喜んでくれたので良かったなと思いました。周りの皆さんにたくさん応援してもらっていることに感謝していて、応援がやる気や競技のパワーにも繋がっています。これからも自分ができることを精一杯頑張っていきたいなと思いました。


〜川畑選手は6歳からスケート教室に通われたと聞いていますが、きっかけは何でしたか。〜

あまり私自身は覚えていないのですが、当時、喘息やアトピーなどのアレルギーがあって、屋内の涼しい場所で体を鍛えられることを理由にスケートを始めたそうです。これは後から聞いた話なのですが、スピードスケートの清水宏保選手が喘息でも長野五輪で金メダルを獲得したという記事を母が読んだらしいです。


〜きっかけは身体を鍛えるためだったとのことですが、スケートを始めてみてどうでしたか。〜

最初は週1回の練習でしたが、とにかく滑ることが楽しかったです。それから、羽生結弦選手などを育てた都築章一郎先生に声をかけられ、指導を受けるうちに、どんどんスケートにハマっていきました。


〜競技者として、アスリート意識が目覚めた瞬間などはありましたか。〜

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意識が変わったのは中学3年生の全日本ジュニア選手権です。この時は、試合前に肉離れで練習が満足にできなくて、不安なまま試合に臨み、足が震えるほどの緊張に襲われました。結果としてはショートプログラムからフリーに進めず、すごく悔しい想いをしました…。それでも、そんな成績の悪かった試合でも応援してくださる人がたくさんいて、自分一人だけでスケートをやっているわけではないんだなという気持ちが芽生え、競技への意識が変わりました。少しでも後悔しないように、やれることはしっかりやろうって。


〜2015年世界フィギュアスケート国別対抗戦では「花束ガール(※)」の代表を務めたそうですが。〜

※選手の演目後にファンが投げ入れたリンク上の花束やぬいぐるみを拾い集める役割

花束を拾うのが楽しかったです(笑)。それに、いつもテレビで観ているトップスケーターの選手たちが目の前で演技をしているのが嬉しく、オーラみたいなものがすごく伝わってきました。選手たちのスピードやスケーティング技術はレベルも高く、ああなりたいなと思いました。


〜川畑選手が目標とする選手はどなたですか。〜

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小さい頃から、パトリック・チャン選手(カナダ)とカロリーナ・コストナー選手(イタリア)の演技が好きでした。どちらもスケーティング・踊り・ジャンプにおいて、曲との一体感があり、素敵だと思います。少しでも近づいていきたい存在です。


〜昨年2018年は、全日本ジュニア選手権3位、全日本選手権10位と大活躍し、2019年世界ジュニア選手権の日本代表に選ばれました。その活躍のきっかけとなったのは何でしょう。〜

先ほど話した中学3年生の全日本ジュニア選手権が悔しかったので、その後から、一つ一つの試合で目標設定をしたり、事前に試合のイメージをするようにしたら、試合時の緊張を良い方向に持っていけるようになりました。目標を立てたことで、練習の目的が明確になったのも大きいです。


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〜周囲からはジャンプや空中動作の美しさが賞賛されていますが、いかがですか。〜

自分ではルッツジャンプを得意だと思っています。上手な選手の動画を見て真似できるところは真似してみたり、都築奈加子先生がしっかりと指導してくださったりしているおかげだと思います。


〜3月にクロアチアで行われる2019年世界ジュニア選手権の意気込みをお願いします。〜

これから先、レベルアップして戦っていくためにも、まずは世界ジュニア選手権で自己ベストの更新をしたいです。今、全日本選手権での私の成績は180点台ですが、プログラムのすべてを一つずつやりきることで点数を重ねて、記録を更新することを目標に頑張ります。


〜これから世界を目指していくうえで、競技者としての強みは何ですか。〜

ジャンプ以外だと、最近は「継続力」がついてきたかなと思います。毎日、日誌をつけているのですが、今日の練習で出来たこと、今日をやり直せるとしたらどうするか書いて一日一日を振り返りながら、練習を積み重ねることができています。それにノートを書き続けていること自体が自信にも繋がっています。


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〜2030年の冬季五輪に向けて札幌が招致活動をし、自国開催への期待が膨らみますが、来年に迫った東京2020大会についてはどう思いますか。〜

オリンピック競技を生で観たことはないので分かりませんが、オリンピックってすごい力を持っていると思います。東京で開催されることで、とても東京が盛り上がると思いますし、いろんなスポーツの選手たちが戦う姿を間近で観られるのはいいですね。会場で観て、その雰囲気を感じて、自分のパワーにできたらいいなと思います。


〜学業と競技の両立はどのようにしていますか。〜

勉強とスケートの両方の時間を確保したかったので、今の通信制高校にしましたが、勉強するのも学校に行くのも好きなので、週3回通う通学コースを選びました。


〜将来の人生設計をどのように考えていますか。〜

(自分で質問を想定したノートを開きながら)…書いていませんでした(笑)。昔から人の役に立つ仕事に就きたいと思っていました。今は高校でもいろんな分野で活躍している人と出会い刺激をうけていて、私も自分の強みを活かせることをしたいと思っています。


〜休日や空いている時間があったら何をしていますか。〜

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※東京都代表選手の練習会にて

雑貨屋さんを眺めたり、本屋さんに寄ってみたり、よく散歩をしたりしています。行く所はいつも同じなんですけど、家から歩ける範囲をゆっくり巡って、長い時は3時間ぐらいフラフラ歩いていることも(笑)。春だったらお花見がてら歩きながら、心を落ち着かせています。あとは本を読むことです。中学生の頃は多い時に月に10冊ぐらい読んでいて、主に物語系が好きです。作者やジャンルには特にこだわりはなくて、図書館に行き、背表紙を見て、これいいなと思ったら読んでいます。


〜多くのファンがいるフィギュアスケートですが、注目して欲しい点はありますか。〜

氷の上だからこそできる滑らかな動きや、細かくステップを踏みながら上半身を大きく動かして表現できることがスケートの魅力だと思っているので、その辺りを注目して欲しいです。

東京都スケート連盟 小野長久理事長のお話

川畑選手は身体能力がとても高く、特にジャンプの高さ、スピン、スケーティングも巧く、すべての要素に優れています。練習時のパフォーマンスをそのまま全部試合で発揮できれば、日本のトップ5にも入れる選手だと思っています。ただ、試合中に失敗してしまい、それに引きづられて失敗を重ねる傾向があるので、精神的な強さも欲しいです。これから、どんどん伸びる選手で国際的にも通用するだろうと思っています。

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「本人が充実してニコニコしてくれていれば良い」と、練習に帯同されていたお母様のコメントの通り、笑顔がとても素敵な川畑選手。今回が初めてのインタビュー取材ということで少々緊張気味でしたが、前日にこれまでの本連載記事を見て、質問を想定しながらノートに答えを記しているなど、練習同様に研究熱心な一面を垣間見ることもできました。3月の世界ジュニア選手権では、応援をパワーにして活躍して欲しいと思います。

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