東京アスリート認定選手・インタビュー(39)飯作雄太郎選手(中央区) 空手道(2019/1/31)

飯作雄太郎選手の写真 
【プロフィール】
  • いいさく・ゆうたろう 1994年12月1日生まれ。
  • 2017年 東アジア選手権大会 優勝
  • 2017年 東日本実業団大会 優勝
  • 2017、2018年 東京都空手道選手権大会 優勝
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東京2020オリンピック競技大会の正式種目に選ばれた空手道。今回は、東京都の代表選手たちが集まる練習試合にお邪魔しました。高校進学時にはバスケットボール選手としての将来も期待されていたものの、空手道を選び、男子組手競技の最重量84kg超級でめきめきと頭角を現してきた飯作雄太郎選手にインタビューしました。


日本人が最重量の超級でも勝てることを
世界にアピールしたい

〜「東京アスリート認定選手」に選ばれて、より一層日々の生活から責任感を持って競技に臨みたいと意気込む飯作選手。空手道をはじめたきっかけはなんでしょう。〜

飯作雄太郎選手の写真2

5歳の時、母親が礼儀作法を学ばせようと近くの町道場に入門させたのがきっかけです。当時、戦いごっこが好きな、かなりやんちゃな子どもで、親から道場に放り投げられたような感じですね。こうして18年近く空手道を続けてきて、上下関係や礼儀作法は身に付いたかなと思います。ただ、普段でも挨拶をする時に、つい「押忍」と言ってしまうのは職業病みたいですね(笑)


〜現在、どのような練習スケジュールですか。〜

子どもたちの指導を含め、練習は週4日ほどで、3時間程度です。大学在学中は、決められた練習メニューでしたが、社会人となった現在は自分で練習メニューを考えています。ウエイトトレーニングを取り入れつつ、普段は相手に技を正確に突く打ち込み練習から、試合形式でフリーに動く練習などをしています。


〜2017年、東アジア選手権大会と東日本実業団大会で優勝されるなど、活躍の舞台を広げていますが、これまでに印象に残っている出来事はありますか。〜

大学1年生の時に、初めて全日本選手権大会に東京都代表として出場させていただいた時です。決勝戦では、初めて日本武道館のセンターステージに立ちました。結果的には負けてしまいましたが、ここに立てただけでも嬉しかったです。高校の時はインターハイにも出られず、もう空手道を辞めようかなと思っていましたが、それでも大学でも続けて、日本武道館に立てたので感慨深いものがありました。


飯作雄太郎選手の写真3

〜191cmという長身ですが、ご自身の競技の強みはどこにあると思いますか。〜

元々、高校の時から180cm台前半と背は高かったのですが、やはりこの身長や手足のリーチの長さを活かして日本国内では勝ち上がってこられたと思います。また、前左蹴りからの刻み突き(蹴り技から、素早い前拳で相手を突く)を得意としています。国際大会に出場させていただくようになり、海外では蹴り技が上手い選手が多く感じます。自分も足が長い分、それを活かせるように足技を強化したいなと思います。


〜目標にしている、尊敬している選手はいますか。〜

日本代表の荒賀龍太郎さんです。たまに練習も一緒にやらせてもらっていますが、とても勉強になります。成績も残されていますし、尊敬している選手です。荒賀選手は180cm後半ぐらいの長身で、スピードは世界1と言われています。僕には、そのスピードがないので、追いつきたいなと思っています。


〜武者修行でベルギーに行かれていましたが、いかがでしたか。〜

チリの代表選手がいたり、メキシコなどの色々な国の選手たちと一緒に練習しながら交流ができました。技術面の練習が多いのが特徴的で、色々なコンビネーションを学ぶことができました。また、国内では自分よりも身長の高い選手はほとんどいないので、大柄な選手たちと練習ができたのは良かったです。自分のリーチを活かした技は、国内では少し手前で止めても十分相手選手に届いていたのですが、背が高くリーチの長い海外選手たちには、さらに手足を伸ばさないと当たりませんでした。つい、手前で止めてしまうクセがついていたので、これから国際試合の数をこなしていく上では、良い経験となりました。

全国大会や海外遠征を通して友人たちが増えるので、国内外のどこに行っても知り合いがいるのは面白いですね。これも空手道を続けてきたおかげです。


〜東京2020に向けての目標を教えてください。〜

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1%でも出場に近付くチャンスがあれば狙っていきたいです。そのためには国際大会で入賞できるようにならなければなりません。最重量の84kg超級という、なかなか日本人が勝てないクラスですが、そこで勝って、日本人が超級でも勝てることを世界にアピールしたいです。


〜俳優業もされていますが、将来はどのように空手道と関わっていきたいですか。〜

自分がメディアに出演する機会などで、多くの人に空手道を知ってもらえればいいですね。現在子どもたちに指導もしているのは、空手道とはどういうものなのか説明できるようになり、より空手道を広めていきたいと思っているからです。

海外の試合に出場すれば、その間仕事ができなくなるので、この1年で両立の難しさを感じましたが、今後も選手活動と並行して俳優業も指導も続けていきたいと思っています。


〜オフや空いている時間の使い方を教えてください。〜

映画を観ることが好きで、オフの日は映画館に行くこともあります。結構、影響されやすい性格で、観た映画の音楽を聴いて試合に挑むこともあります(笑)。俳優になったのも映画が好きだった影響です。今、映画を観るのは、演技の勉強でもあり、息抜きとなっています。


〜仲の良い海外選手などを東京に案内するとしたら、どこに行きますか。〜

あまり東京全体には詳しい訳ではないのですが、「勝どき」ですかね。豊洲市場、銀座、月島もんじゃ街にも行けるし、オリンピックも近づいて新しいお店も増えてきていますので。


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〜スポーツファンの皆さんに空手道の見どころをお願いします。〜

空手道には、一人で演舞する「形競技」と対人で行う「組手競技」の2つがあります。形競技は、目の前にいる相手を想定しながら演武します。技の「素早さ」「テクニック」「美しさ」を見ていただきたいと思います。組手競技は、スピード感のある競技なので、初めて見る人からは速すぎて見えないと言われることもあります。その速さを楽しんでいただきたいです。多分格闘技の中では最速だと思いますので、技の攻防を楽しんでください。

一瞬たりとも気の抜けない競技特性がゆえに、練習時は険しい表情でしたが、取材時は打って変わって穏やかな表情でインタビューに答えてくれました。その言葉の一つ一つには、空手道への感謝の気持ちが込められており、選手として結果を出すだけでなく、将来空手道の発展に貢献することで恩返しをしている様子が目に浮かびました。2020年大会時には25歳と、技術面などがさらにパワーアップしたベストタイミングで迎える飯作選手の活躍から目が離せません。

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